信用情報が真っ白!スーパーホワイトとホワイトの違いとは?

クレジットカードの発行を受けたいとき、信用情報が「真っ白」の状態だと不利益に評価される可能性があるので注意が必要です。

「真っ白」とは、信用情報に何の情報も登録されていない状態です。「スーパーホワイト」や「ホワイト」といわれるケースもあります。

今回は信用情報が真っ白だとどういった問題があるのか、「スーパーホワイト」と「ホワイト」の違いも含めて解説します。

これからクレジットカードの発行を受けたい方は是非、参考にしてみてください。

1.信用情報が真っ白とは

信用情報が真っ白というのは、信用情報に何の情報も登録されていない状態をいいます。

信用情報とは、個人のクレジットやローンの利用履歴に関する情報です。日本では以下の3つの信用情報機関で信用情報が管理されています。

  • JICC(日本信用情報機構)
  • CIC(株式会社シーアイシー)
  • KSC(全国銀行個人信用情報センター)

クレジットカードやローンを申し込んだり発行を受けたり返済したりすると、信用情報に登録されます。クレジットカードの利用履歴を「クレジットヒストリー」、略して「クレヒス」ともよばれます。

ところが「現金主義」でクレジットカードは一切持たずローンも利用しない方もおられるでしょう。そういった方の信用情報には何の情報も登録されないので「クレヒス」が一切存在せず「真っ白」なままになります。

このようにクレジットやローンの利用履歴がまったく存在しない真っ白な状態を一般的に「スーパーホワイト」や「ホワイト」とよびます。

信用情報が真っ白になってしまう原因

信用情報が真っ白になる原因には以下の2種類があります。

一度もクレジットやローンを使ったことがない

クレジットカードやローンを申し込んだり利用したりすると、信用情報に何らかの情報が登録されます。これが積み重なってクレジットヒストリーとなり信用が蓄積されていきます。

ところがこれまで一度もクレジットカードやローンを使ったことのない方の場合に信用情報が真っ白になります。実はこの状態ではカード会社から信用を得るのは困難となる可能性があります。

過去に債務整理をして「ブラック」状態になっていた

過去に債務整理をして事故情報が登録されると、5~10年間はローンやクレジットカードを利用できなくなってしまいます。このように信用情報に事故情報が登録された状態を、一般的に「ブラックリスト状態」とよぶケースもあります。

ブラックリスト状態の間は一度もローンやクレジットカードを使えないので、信用情報が更新されません。ただ事故情報は5~10年が経過すると自然に抹消されます。そのときにはすべてのクレジットヒストリーが消えるので信用情報が真っ白になってしまいます。

つまり債務整理をして5~10年くらいが経過した人も信用情報が真っ白になるのです。

以上のように、「過去に債務整理をしてブラック状態になった人」と「過去に一度もカードやローンを利用したことのない人」は、原因はまったく違うのに結果として同じように「真っ白」状態になる可能性があります。

2.スーパーホワイトとホワイトの違い

信用情報が真っ白な状態には「スーパーホワイト」と「ホワイト」の2種類の呼び方があります

それぞれどのような違いがあるのかみてみましょう。

2-1.スーパーホワイトとは

スーパーホワイトは、過去にクレジットカードやローンを一度も利用したことがなく、信用情報が真っ白になっている状態です。

現金主義を貫き、一切クレジットやローンを利用しない方の信用情報はスーパーホワイトになっているといえるでしょう。

2-2.ホワイトとは

単に「ホワイト」という場合、過去に長期延滞や債務整理などの事故を起こしていったんブラックリスト状態となり、その後5~10年が経過して信用情報が真っ白になったケースを意味することがあります。

過去に消費者金融やクレジットカードをたくさん利用して首が回らなくなり、ついには任意整理や自己破産をして貸金業者に大迷惑をかけた方がホワイト状態になっているといえるでしょう。

2-3.スーパーホワイトとホワイトは区別がつかない!

以上のように、スーパーホワイトとホワイトでは、信用情報が真っ白になった原因がまったく異なります

スーパーホワイトの方はまったく何の問題行動もしていない人です。

一方、ホワイトの方は過去に貸金業者へ迷惑をかけた問題のありそうな人をいいます。

しかし貸金業者からみると、スーパーホワイトの人もホワイトの人も「信用情報が真っ白」であることに変わりありません。

スーパーホワイトもホワイトも「見た目は同じ」なので、特に現金主義の方はこの事実を認識しておく必要があるでしょう。

3.真っ白な信用情報・審査に対する影響は?

もしも信用情報に何の情報も登録されていない真っ白な状態だったら、クレジットカードやローンの審査どのような影響が及ぶのでしょうか?

実は悪い影響が及ぶ可能性があるので注意が必要です。

一般的に、30代以上になってもクレジットカードを一切利用したことにない方は少数です。

30代以上で信用情報が真っ白な方の場合、貸金業者や金融機関から「過去に債務整理をして事故情報が消えた結果、今ホワイト状態になっているのでは?」と思われる可能性が高くなります。

そうなると警戒されて審査に落とされやすくなってしまいます。

「これまで現金主義だったから信用情報がスーパーホワイトなのです」などと説明する機会は与えられません。クレジットカードやローンの審査では、スーパーホワイトの方であってもホワイトの方であっても同じように「過去に問題を起こした可能性がある(元ブラックの人)」と思われるリスクが高くなると考えましょう。

特に「30代以上でこれまでカードを一度も使ったことがない人」は要注意です。一方で、若い方であればスーパーホワイトでもさほどの違和感はありません。20代のスーパーホワイトの方は、年齢の高い人に比べるとクレジットカードやローンの審査に通りやすいと考えられます。

4.信用情報が真っ白になったときの対処方法

もしも信用情報が真っ白な状態になったときにカードやローンを利用したいときにはどのように対処すればよいのでしょうか?

4-1.審査の通りやすそうなカードに申し込む

ホワイトやスーパーホワイトの方の場合、まずは「審査の通りやすそうなカード」の発行を受けて「クレヒス」を積み上げましょう

クレジットカードにはいろいろな種類があり、それぞれ審査の厳しさが異なります。

審査にとおりやすい順番に挙げると、以下の通りです。

  • 消費者金融系

アコムなどの消費者金融会社が発行するクレジットカードはもっとも審査が緩い傾向があります。債務整理後にホワイト状態となった方などは、まずはこちらから申し込んでみるのも1つです。

  • 流通系

エポスカードやイオンカード、Tカードなど、流通系のカードも比較的発行を受けやすいカードです。年会費が無料のものが多いので、こちらも利用してみましょう。楽天やYahoo!カードなどネット関係のカードの審査も緩い傾向があります。

  • 信販会社系

オリコやJCBなどの信販会社系のカードです。消費者金融系や流通系よりは多少厳しくなりますが、ホワイトやスーパーホワイトでも発行を受けられる可能性はあります。

  • 交通系

ビューカード、JALカードなどの交通系クレジットカードです。

  • 銀行系

三井住友カード、三菱UFJニコスカードなどの銀行系クレジットカードは比較的審査が厳しくなっています。

外資系カードの特殊性

実は外資系カードの場合、国内のカード会社とは異なる基準で審査するためホワイトやスーパーホワイトの方でも発行を受けられる可能性があります。

たとえばアメリカンエクスプレスカードは「ハイステータス」なイメージもあって審査が厳しそうに思えますが、実はホワイトやスーパーホワイトでも通るケースが少なくありません。

年会費がかかりますが、クレジットヒストリーがなくて他のカード審査に通りにくい場合、一度試してみるのもよいでしょう。

カードの「ランク」にも要注意

クレジットカードには「ランク」があります。

多くのカードにおいて「ベーシックカード」「ゴールドカード」「プラチナカード」などのランク分けが行われていて、ベーシックがもっとも発行しやすく次にゴールドカード、最上級のプラチナカードは発行がもっとも困難になっています。さらに上のブラックカードランクのあるクレジットカードも存在します。

カードのランクが上がるとその分年会費も上がるのが通常です。

ホワイトやスーパーホワイトの方がカードの申請をするなら、まずはベーシックカードから申し込んでみるべきです。ランクの上のカードの審査は厳しいので、ベーシックカードで信用を積み上げてから申し込みましょう。

4-2.割賦返済を利用する

クレジットヒストリーを作るための2つ目の方法として「割賦返済」の利用が挙げられます。

たとえばスマホや携帯電話の契約をするときには、一緒に端末を分割購入するでしょう。

その場合、支払の際に信販会社を経由するのでクレジットヒストリーが作られます。

家電を分割払いで購入したり、信販系の保証会社がついている物件を賃貸して家賃を払ったりするだけでも信用情報に情報が登録されます。

「クレジットカードを作りたくない」方、「借金」に抵抗のある方は、こういったところからクレヒス作りをはじめてみてください。

5.クレジットカードの使いすぎに要注意

特に以前にクレジットカードや消費者金融会社を利用して債務整理をした経験のある方へ伝えたいのですが、ブラック明けにクレジットカードを作ったとしてもくれぐれも使いすぎないよう注意してください。

たとえば発行を受けやすい消費者金融系のクレジットカードや流通系などのクレジットカードを利用していると「リボ払い」や「キャッシング」の勧誘が頻繁に届きますし利用は非常に簡単です。

しかしこういった誘いに乗ってリボ払いやキャッシングに手を出すと、また以前と同じように多重債務に陥ってしまうリスクが高まってしまうでしょう。

クレジットカードを利用する際には、以下のような点に注意してください。

  • 収入の範囲で利用する

当然のことですが、できない方が少なくありません。家計簿をつけるなどして収入を上回る利用をしないよう注意しましょう。カードの1ヶ月の利用限度額を低めに設定するのもお勧めです。

  • リボ払いや分割払いは利用しない

クレジットカードには便利なリボ払いや分割払いの機能がついています。しかしこれらを利用すると多重債務の第一歩。かなり高い利息もかかってしまいます。クレジットカードで払うときには「一回払い」のみにしましょう。

  • キャッシングを利用しない

クレジットカードにはショッピング機能とキャッシング機能がついています。お金がないときキャッシングを利用してしまう方が少なくありません。

しかしキャッシングは借金であり高額な利息が発生します。カードの利用はショッピングのみとして、キャッシングに手を出さないようにしましょう。

6.信用情報が気になる方は情報開示請求を

自分の信用情報にどのような情報が登録されているのか気になる方も多いでしょう。

ホワイトやスーパーホワイトになっているのか、事故情報が登録されているのかなどで審査の通りやすさも大きく異なってきます。

各信用情報機関では本人からの情報開示請求を受け付けています。

  • JICC

⇒郵送、窓口での申請、アプリによる申請を受け付けています。

  • CIC

⇒郵送、窓口での申請、web上の閲覧申請を受け付けています。

  • KSC

⇒郵送でのみ開示請求を受け付けています。

特に信用情報開示請求をすべき状況

これまで一度もカードやローンを利用したことのない方でも、同姓同名の人と間違われて延滞情報などが登録されているケースが稀にあります。分割払いの審査に通らないなど、不審な点があったら開示請求をしてみてください。

債務整理した経歴のある方は、ローンやカード申請前に「事故情報が消えて真っ白な状態に戻っているか」確認する必要があります。事故情報が残ったままカードの発行を申請しても通らないからです。

当事務所では、信用情報開示請求のサポートや間違った情報の訂正、事故情報の消去の手続きを代行しています。

ローンやクレジットカードの審査に通らない場合、信用情報を訂正することで使える状態に戻せる可能性もあります。

信用情報に関心のある方は、是非とも一度ご相談ください。

当弁護士事務所へのご相談はこちらより承っております。